MOON PHASE 雑記

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「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」第11話

□わすれな‐ぐさ【×勿▽忘草】
ムラサキ科多年草。高さ約30センチ。5、6月ごろ、尾状に巻いた花穂を出し青色の5弁花を多数つける。花言葉は、「真実の友情」「誠の愛」「私を忘れないで」
ドイツの伝説が名前・花の言葉の由来。昔、恋人同士の騎士と乙女が、ドナウの川岸を散歩していた。乙女は、川面を流れる一束の青い花をみつけ、それを欲しがった。恋人の願いをかなえようと、騎士はすぐに川に飛び込んだが、流れは思いのほか早く、青い花に手が届いたその時、騎士は急流に飲み込まれてしまう。重い鎧で体の自由がきかない騎士は、自分が助かる見込みがないことを悟り、最後の力を振り絞って恋人に花を投げながら「私を忘れないで!」と叫び、流れに吸い込まれてしまった…。乙女は騎士との約束を守り、生涯その花を髪に飾り続けたという。

めんまの死因が川への転落だったことを示唆した段階で気付くべきだった。わすれな草の名前の由来になった伝説こそが、まんまこの物語のモチーフだったんですね…。めんまが消えなかったのは、めんまのことよりも自分の欲求を優先してしまった自分のせいだと思い込むじんたん。しかし、それはじんたんに限ったことではなく、超平和バスターズみんなが自分勝手だったと知り、本当の意味で全てを晒け出し合い、今度こそめんまのことを考えようと超平和バスターズが結束する。みんな感極まっていて、それぞれが抱えていた悩みも重くて押し潰されそうだったけど、膿を出し切って決別ではなく結束を選ぶ。それでこそ、めんまの信じるなかよし超平和バスターズだよね。そして、重苦しい空気を払拭する美味しい役のあなるはやっぱりヒロインで、色々な意味で輝きを放つゆきつはヒーローで、めんまを迎えに行くじんたんがリーダーなんだなあと、改めて認識。一方で、めんまのお願いが、一人で頑張りすぎちゃうじんたんを泣かせてあげたいと言う、じんたんの母親の願いだったことが判明し、既に願いが叶っていたことを知っためんまは消えかけていた。じんたんママの願いを、めんま自身の死によって叶えてしまっていたと言うのはなんたる皮肉。あの日の時点で願いを叶えていたはずのめんまが、じんたんの前に姿を現して、消えるまでの猶予期間が発生したのは、じんたんが流す涙の意味を変えたかったと、めんま自身が望んだからなのかもしれない。日記の切れ端で一人一人に想いを綴り、お別れの前に最期に一度だけ起こった奇跡。かくれんぼのシーンが象徴するように、恋愛的なエッセンスや、結ばれない切なさはあれど、やはりこの物語は、青春がテーマの爽やか群像劇でした。ここで泣けという意図が透けて見えすぎる過剰演出や、予定調和なまとめ方が多少気になる最終回ではあったけど、最初からクライマックスな1話や、女装ゆきあつ、援交あなると、コンスタントに盛り上げどころを心得た作りで、自分が全話通して真剣に付き合えたノイタミナ作品はこれがはじめてだったと思う。お疲れさまでした。ばいばい。