MOON PHASE 雑記

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「レンタルマギカ」第20話

『鬼』編の後編。紫藤辰巳17歳が、葛城香10歳をタナボタでゲットする話。…あれ?普通にみかんメイン回になってたな。釘宮理恵劇場と化してた、みかんと香の姉妹会話はレアだったかも。香、みかんの母親は前回の儀式で命を落とした。その原因を作ってしまった香と、守り人でありながら誰も守れなかった辰巳は未だに負い目を感じていて、今度こそみんなを助けたいと思っていた。鈴香婆さんは、今回の儀式で鬼の力を取り込むことによる葛城家の安泰と、みかんを魔法使いとしての宿命からの解放を同時に成そうとしていたらしい。結果的には、詰めの甘さが露呈して儀式は失敗し、アストラルに尻拭いをさせるという失態を演じただけでしたが。辰巳は、2人を守れなかったことをあんなにも悔やんでいたのに、結局ラストバトルでは全く活躍してないぞ(笑)。猫屋敷さんも、皮算用してないで戦え(笑)。アディは絶対出待ちしてただろ、あれ。まあ、美味しいところを持って行く一人勝ちっぷりはアディらしいけど。鈴香婆さんは最後の最後で唐突に良い人化してるし、14話、17話、18話で貼ってきた伏線が一つも活かされないまま終わってしまったし、たった2話に、上下巻で600Pもある原作を圧縮して押し込んだせいで、明らかに無理矢理まとめた感じがしたなあ。これなら、次回の結婚話を削って『鬼』編を3話でやるか、『鬼』編自体カットした方が良かったんじゃない?鬼の祭りの意味合いそのものが変わってしまっていて、原作ファン的に望んでいたものがほとんど見られなかったので、さすがにガッカリだ。異なる系統の魔術が、社長の『妖精眼』の力で1つに融合されて、全く新しい魔法を『視』出して、絶対に叶わないと思った奇跡を起こすという、一つの流派に囚われることのないアストラルだからこそ可能だった、レンタルマギカの真骨頂が描かれる話だったのに。とくに、合成巨大魔法陣が無くなったのは痛すぎる。『竜』編のクライマックスを改変してでも良いから、見せてくれないと物足りないよ。

以下、原作との大きな変更点。

みかんは自身の器に合わない力のせいで、近い将来、その呪力を抑えられなくなって暴走する可能性が高く、今のうちに力を剥ぎ取って普通に生きた方が幸せだろうと考え、また、鬼の力を受け入れた継承者は、その力に耐えられず短命で発狂して死んでしまうので、呪力をみかんに分散させることで、香への負担を減らして少しでも生き長らえさせようとしていた鈴香婆さんの思惑が、凄く軽い扱いに変更。守り人の本当の役目が、暴走した巫女を殺すことだと言うのも無かったことに。

アディは、クライヴとガラの件で『オピオン』検索をしていた。また、影崎は葛城家の『鬼の祭り』に『オピオン』が絡んでるのではないかとして、石動圭を協会のスパイとして送り込んでいた。影崎にレンタルマギカされる形で、黒羽とアディは別サイドから『鬼の祭り』を調査。そして、最終的に社長たちと合流するんだけど、この辺りの『オピオン』絡みのくだりは全てカット。

ガラから鬼の呪力すら一時的に封じ込められる呪物として、ソロモンの魔神用の壺を与えられていた、原作では『鬼』編の黒幕にして、みかんの守り人であった橘弓鶴は、存在自体抹消。

穂波やアディに匹敵するか、それ以上の才能を持ってるはずの葛城香が、みかんとほとんど差別化されてない平凡な術者に…。

穂波が温存していた切り札、ケルト魔術の秘奥『生きた杖(リビング・ワンド)』を使わなかった。

弓鶴vs辰巳や、アディと黒羽の連携など戦闘シーンも色々とカット。

猫屋敷さんの陰陽道の秘術『六十四卦三百八十四爻の陣』、穂波のケルト魔術、アディの『アスモダイ』喚起。社長の『妖精眼』の能力で、3つの別系統の魔術を融合させて、鬼の呪力を用いて新しい『霊脈』を生み出す、合成巨大魔法陣は全てカット。当然、アスモダイ喚起の際の社長がアディに血を飲ませる体液交換も、それを見た黒羽が恥ずかしがったり嫉妬したり、アディが穂波に虚勢を張るオチもカット。