MOON PHASE 雑記

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「英雄伝説 零の軌跡」

英雄伝説 空の軌跡FC」から始まった、ゼムリア大陸を舞台とする「英雄伝説」シリーズ最新作。実績の収集にはこだわらず、とりあえず1周だけクリアしました。単に世界観や舞台が同じと言うだけの続編なら数あれど、登場キャラクターや、幾多数多に張り巡らされた謎を引き継いで、物語を紡ぎ続けるRPGは珍しいと思う。世界も時系列も継続したシリーズなので、ゲームの基本的なシステムや、戦術オーブメントを用いた戦闘システムは、「英雄伝説 空の軌跡 the 3rd」を踏襲してるんだけど、新たにフィールドアクションが加わったことで、雑魚敵に要する時間が大幅に短縮されて、ゲームのテンポが断然良くなった。そして、肝心のシナリオですが、『空の軌跡』の時のような分割サプライズはなく、『零の軌跡』としては完結しています。しかし、『空の軌跡』で残されていた伏線が回収されるどころか、さらに謎を増やしただけで、ゼムリア大陸を舞台とした物語はまだまだ続くと。キーアの正体、キーアの能力、キーアを《D∴G教団》から攫って《黒の競売会》に引き出した犯人、ガイを殺した犯人、花集め依頼でガイの墓参りした時に文字が読めなかったお墓に眠ってる人、キリカとレクターが進めてるプロジェクトの詳細、今回無関与だった《身喰らう蛇》の動向…等々、未解決の伏線盛りだくさんだし。ケリが付いたと言えるのは、クロスベルの《壁》を打ち破る若者たちのはじまりと、エステル・ヨシュア・レンの追いかけっこぐらいかなあ?『空の軌跡』未プレイでも物語に入り込めるような作りにはなってるけど、やっぱり『空の軌跡』プレイ済みと未プレイでは、感情移入度が違いすぎる感じ。特に、終章で明かされる《D∴G教団》の真実は、レンの生い立ちの秘密と直結してるので、レンとエステルたちの出会いから今までに至るドラマを知らないと感動できないと思う。シナリオを順序立てて追うと、序盤はクロスベルが抱えてるマフィアの抗争が絡んだ利権争いと、いわゆる金と政治の問題にスポットを当てると言う、剣と魔法の世界とは相反するようなテーマがメインになっている。これは、主人公チームが警察官なので、この手の内容に偏るのは必然なのかもしれないけど、ちょっと異質な印象。話が進むにつれて、マフィア同士の抗争が激化して、どんどんきな臭い内容になっていくのでどうなるかと思いきや、キーアを保護してから、裏で暗躍している黒幕の存在が明らかになる四章中盤以降はガラリと空気が変わって、非人道的な人体実験を繰り返していた悪魔崇拝邪教集団の残党の野望を阻止すべく奮闘する怒濤の展開に。終章の緊張感と感動させる演出は、「英雄伝説」らしい盛り上がりだった。ただ、全体的に見ると『空の軌跡』より見劣りしてしまった感じは否めない。個人的には、最初から4人ほぼ固定の警察官チームという特質のせいで、チームの入れ替えや、同行する仲間が皆無だったこと、《剣帝》のような、魅力的な敵キャラが不在だったこと、《リベル=アーク》が引き起こした大陸規模の異変に比べると、どうしても、ヨアヒムが起こした事件のスケールが小さく感じてしまうこと、などが『空の軌跡』に及ばなかったと言う評価にした理由ですね。次回作の舞台は、順番的に共和国あたりかなあ?キーアとガイの謎が残ってるから、ロイドたちは再登場確定?

ちなみに、データ混入騒ぎの「恋と選挙とチョコレート」も既にコンプ済み。つまらなくもないけど、特筆すべきところは絵ぐらい。今は、「桜花センゴク」攻略中。