MOON PHASE 雑記

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「GOSICK」第1話

原作既読。今は亡き富士見ミステリー文庫から刊行していた桜庭一樹原作のなんちゃってミステリーが、満を持してTVアニメ化。直木賞を受賞してなければ、もう少し早く実現してたんだろうか?…いや、直木賞を受賞したから、便乗商法で実現したのかもしれないけど。もちろんアニメ化された事自体も嬉しいんだけど、ようやく続刊が出ることがそれ以上に嬉しいぜ。前置きはこのくらいにして本編。時は20世紀初頭、聖マルグリット学園に留学してきた主人公の久城一弥と、図書館塔の最上階にいて奇妙な言葉を話すミステリアスな美少女・ヴィクトリカが出会う。各キャラの声に関しては色々言いたいことはあるけれど、許容範囲なのでそのうち慣れるかな?悠木碧の声質は、ヴィクトリカの老婆声設定を完全に無視するわけでもなく、かといって、ガチな老婆声でアニメから入った人を引かせるわけでもない、絶妙な妥協点かもね。ブロワ警部が持ち込んだ事件を、軟禁状態のヴィクトリカが現場を訪れることなく推理してしまうと言う、まさに安楽椅子探偵なので、アニメとしての動きの乏しさが懸念されたんだけど、ゴロゴロしたりむくれたりするヴィクトリカの可愛さの前にそんな心配は杞憂でした。まあ、そもそも原作でも短編シリーズ以外は、ヴィクトリカも外出しまくりだけど…。ブロワ警部と一弥が初対面だったりして、どうやら原作とは時系列を多少変えてるようだ。アブリルとの出会いはどうなるのかなあ?主人公が付けられたあだ名をはじめ国で流行ってるらしい怪談が今後の展開を示唆する伏線なのはもちろんのこと、他にも、ヴィクトリカが軟禁されている理由、ヴィクトリカとブロワ警部の関係、ブロワ警部が手柄独り占めしてるのに、尊大なヴィクトリカが何も言わないことなど、ミステリー作品という性質上、最初から謎が盛りだくさん。ただ、ブロワ警部とのやり取りを見れば、“あの”ドリル髪が対価だというのはわかりやすかったかも。あと、ミステリーのトリックとしての面白さは原作でも評価されてないので、映像にすると余計にトリックに関して特筆する部分が皆無になってる。とは言え、なんて事のない事件だと思ったのが、怪しい豪華客船パーティーへの招待に繋がっていくのは、次回が気になる引きとしては秀逸だと思う。ヴィクトリカの可愛さに悶えつつ、最後まで視聴したい。