MOON PHASE 雑記

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「Kanon」第24話

正直に言ってしまうと、「CLANNAD」の特報映像に全部持って行かれて、「Kanon」最終回の余韻は吹き飛んでしまいました。結局、京アニ版「Kanon」は、まともに描いたら4クールでも足りないと思われる「CLANNAD」を手掛けるための下準備というか、踏み台だったのかね?

本編。前回から数ヶ月経過していて、舞と佐祐理は驚くほどの回復の早さで卒業式にも間に合い、栞と秋子さんも快復して無事退院していた。この奇跡のバーゲンセールのような都合の良い展開を指し示して、『誰かの夢の中にいるのかもしれない』と語る栞の言葉は、おそらく核心を突いている。それは7年間待ち続けたあゆの夢でもあり、現実を捨てて理想を守るために描いた祐一の夢でもあったんだろう。だからこそ、天使の人形が象徴するたった一つだけ叶えられる“奇跡”が、祐一の幸せを願うもので、それによって祐一の周りの人達が助かったというのなら、なおさら、あゆが助からなければ、本当の意味で夢から醒めた事にならならいのではないか?にも関わらず、“奇跡”の代償のように、あゆが目覚めなかったのは、勝手に諦めてしまっていた祐一のエゴが生んだ悪夢だったのかも。7年前、あゆにプレゼントすることが出来なかったカチューシャを思い出して、ようやく全ての欠片が揃って、あゆとのハッピーエンドへ。季節の移り変わりと共にじっくりと描かれたエピローグは、原作ではあっさり描かれていた部分を上手く補う形になっていて良かった。アニメオリジナルの解釈も加えて、色々と実験的な要素も垣間見られた京アニ版「Kanon」でしたが、次に繋がる役割は十分に果たした再アニメ化だったと思いますよ。